過酷なアサシン訓練は続く・・・
広い宇宙を舞台にした前回とは異なり
今回はまた主人公の少女ネハのお話です。
暗殺者集団の仲間入りをしたネハは
他の訓練生と一緒に暗殺の腕を磨きます。
4人1組のクラスで
暗殺に必要な知識や技術を習うのですが、
一人だけ完全素人なネハは何をやっても失敗ばかり。
このシーンはコマの使い方がおもしろくて、
少ないコマの中でやっていることや
ネハと他の訓練生との関係性をうまく表現しています。
1ページ9コマで3つの項目(生物学、武器の扱い、リサーチ)を、
次のページではネハが3人と格闘術の訓練をするのを
9コマで3人分描いています。
1ページ9コマというとクラシックなコミックや
『ウォッチメン』が思い浮かべられますが、
当然いまもよく使われています。
そして、1年の訓練を終えて
最後に待っているのは実技(殺し)です。
ネハはこの訓練所に誘ってくれたミス・モーリーと一緒に
ターゲットのところに赴きます。
ミス・モーリーから「ナイフと銃どっちがいい?」と聞かれ、
「銃の方がいい、ナイフより単純だし」と答えるネハですが、
ミス・モーリーは、
「どんな道具も素人の手では扱いにくいし、
達人の手にかかれば繊細だ」と言います。
なかなかいい言葉ですよね。
ターゲットは未成年や弱者に対して性的欲求をぶつけるようなクソジジイ。
ネハは「ただ撃つだけ、ただ撃つだけ」と言い
銃口を向けますが・・・初めての殺しはなかなかできず。
ミス・モーリーが「最初が一番難しい」と言って
代わりに手を下します。
めちゃくちゃに撃ちまくりターゲットは悲惨な姿に。
それを見たネハは吐いてしまいます。
吐く時の効果音が、BARF!(吐くという動詞、名詞)となっていて
ここは日本と同じだなと思ってしまいました。
初めての殺しはうまくいかなかったネハですが、
訓練2年目、3年目となるにつれて段々と力をつけていきます。
ここは1年目と同じコマの構成で
成長を描いていていい漫画表現です。
この下のが2年目、
これが3年目です。
ちなみに2年目の最後にも実技がありましたが
再びためらってしまい実行できず・・・。
そして3年目の最後がやってきました。
ターゲットはなんとネハの知っている人物。
#1で登場した、ネハに仕事を与えていた上司ルカでした。
彼はネハに「仕事を与えてお前の面倒を見てきた。友達だろ」と
命乞いをしますが、ネハはそれを拒否。
ネハは元上司に対して、「いつも私を言いなりにしてきた。
家族を養うためにやっていたけど、
その日暮らし程度の仕事しかくれなかった」と言い放って
ついに自らの手で引き金を引くのです。
これで晴れて暗殺者となったネハはルカの部屋を後にします。
しかし、残されたルカの遺体に寄り添う1人の姿がありました。
ルカの側近ジェブです。
彼がこの後復讐に走ったりするのでしょうか。
続きが楽しみです。