自然が人間に牙を剥く世界でどう生きるのか?
『パワーレンジャー』シリーズで知られる
ブームスタジオから出版された『ORIGINS』は
ポストアポカリプス物の作品です。
1ページ目からニューヨークが描かれていまして、
ほとんどが森に飲み込まれてしまっています。
アートは水彩画のような色で、
木々や光と影の描写が美しく表現されています。
物語は小さい子供のデイビッドと大人のクロエの会話から始まります。
「もう一度お話しして、僕をどうやって見つけたの?」
「お話は同じだよ、デイビッド。変わらないよ。」
何度も聞いているはずの話をまたおねだりするデイビッドに
クロエは仕方なしにお話をしてあげます。
いなくなったデイビッドを探して
クロエはあらゆるところを巡ります。
時には諦めそうになりながら・・・。
そして地下鉄を見つけ、中に入ると
母親に抱かれたまま死んで白骨化した赤ちゃんを見つけます。
赤ちゃんをスキャンし、クロエは拠点にしている博物館に戻ります。
人間がいなくなった世界でも博物館の展示は残り、
これまでの地球の歴史を伝えていました。
そこでクロエは3Dプリンターで赤ちゃんを作ります。
さきほどスキャンした子供がデイビッドだったということでしょう。
そしてクロエはデイビッドを「準備ができるまで守る」ことを決意します。
それにしても骨から肉から内臓まで作れてしまう3Dプリンターはすごいですね。
この辺の描写から崩壊する前の世界の科学力が感じられます。
そして現在・・・
クロエと青年になったデイビッドは外を探索しています。
木の実は人間を見つけるトラップとなり、
その合図で鳥が襲いかかってくるような恐ろしい世界です。
自然界からの攻撃を逃れて博物館に戻ると
もう一人の仲間であるロボットのクリフが出迎えます。
デイビッドは「アップロード」というものを試したがりますがクロエは反対。
クリフも同様に、テストが十分でないと反対します。
デイビッドはクロエがいつも彼に「あなたの過去はあなたの未来」と
言っていることを引き合いに出し、
クロエにも「アップロード」の手伝いを頼みます。
しかしクロエはデイビッドが自分自身と向き合えるのか、
自分の過去を知る準備ができているのか心配の表情。
といったところで第1話は終了です。
「アップロード」とは過去の記録を見ることなのでしょうか。
次回が気になります。
リーフは2020年11月に出たもので、すでに単行本になっています。
なので、リンクは単行本です。